メモ

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黛冬優子怪文書部

1度ツイに貼ったけどなんか恥ずかしくなったのでここに供養

 

「ふゆ…じゃあ挿れるぞ…?」

火照った身体同士、結ばれていく俺と冬優子。

「んっ………♡」

沈黙の空間に響き渡る冬優子の喜悦に溺れた嬌声。

きっと初めての経験だったんだろう。クシャクシャになった顔。アイドルが決してファンには見せない顔。それは背徳感にも近しい愛おしさすら憶えた。

愛しのアイドルに顔を近づける。彼女の吐息を顔に浴びながら。

 


「ふゆ?大丈夫か?痛くないか?」

 


痛い。

痛いに決まっているはず。

なんて他人事で無責任な問いかけだろう。

人は誰かの気持ちなんてわからない。

当然俺には冬優子の気持ちなんてわかるはずがない。

推量し想像するだけでしか人の気持ちなんてわからない。

それでも、どうしてか。なぜなのか。そう問いかけてしまう。意識せずに。

彼女は、冬優子は声を必死に殺しながら目配せした。そっと頷いた。

 


瞬間、自分の心が晴れ渡ったような感情が身体中を駆け巡った。

ああ…わかった。どうしてさっき無意識に問いかけたのか。

 


許して欲しかった。認めて欲しかった。

あの瞬間、俺に身を委ねてくれた冬優子。

彼女は俺を承認してくれた。俺をパートナーとして認めてくれた。

認めてほしい。冬優子の中の1番の自分として。1番の1人のプロデューサーとして。

 


本当の彼女を知ったあの時から、黛冬優子という1人のアイドル、1人の女性が好きで堪らなくなった。

本当の彼女が愛おしくて、本当に身近な人間にしかさらけ出せない表情を見せる彼女が好きで好きで好きで好きで仕方がなくなった。

好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで仕方がない。

本当の自分を見せられる1人の人間として認めてくれた。本当の黛冬優子が世界で1番好きになった瞬間だった。

それでもまだ足りなかった。冬優子への愛、承認欲求が満たされることは無かった。

 


なんて自分は狡いんだろう。なんて狡賢い問いかけをしたんだろう。なんて狡くて酷い人間なんだろう。

底なしの承認欲求が自分を突き動かした。

守りたい。独占したい。信頼して欲しい。愛して欲しい。結婚したい。生涯の伴侶でいて欲しい。隣にいるのはプロデューサーがいいと言って欲しい。

 


永遠とも感じられる長い静寂の中、グチャグチャになった感情。それを心で押し殺し静寂は一旦終わりを迎える。

 


一心不乱に身体を交わらせていく。

彼女の温もりを感じたくて、彼女とずっと繋がっていたくて。腰を動かす。

あまり淫らな声は出すまいと声を押し殺す冬優子。だがその時間もすぐ終わりを告げる。

増幅する快感にだんだん身を委ねていく。抑圧していた嬌声も次第にボリュームが上がり、快感を露わにする。普段見せない表情に興奮を隠せずこちらも次第に彼女をかき乱していく。

俺だけが独り占めできるふゆの感情。

 


内面では気丈に振る舞う様、事務所のアイドルと俺だけに見せる素の表情。

俺たちにとってはもう慣れ親しんだいつもの冬優子。でもファンにとってはそれは“いつもの”冬優子ではないはず。

 


そして今眼前で俺に、俺だけに見せてくれる表情、それは今まで誰にも見せなかった特別な表情、感情。

それは快楽に溺れると共に一抹の不安とも汲み取れるもの。

 


咄嗟、紅潮し手汗に塗れた彼女の手をそっと握りしめる。

「何よ…何なのよもう………」

無意識だった。安心させたかった。

初めて自分に見せてくれる表情、破顔し落涙する様。今まで誰も見たことがないだろう黛冬優子の表情。俺だけの黛冬優子。特別な黛冬優子。

黛冬優子はそっと俺に身を委ねた。

涙に濡れた目をそっと拭う。

特別な彼女を噛み締めながら。

彼女への狡い感情を抑圧しながら。

 


まだ俺たちの夜は長い。

 

 

 

 

 

(よし、楽しく話せたな)

都内で1番美味しいラーメン屋

高田馬場駅から徒歩5分、本通りから少し離れた場所にある“焼麺 剱(つるぎ)”

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ポタージュ系のこってりスープと焼きそばのような焼いた麺が特徴で、濃いのが好きな人にもオススメ、美味しい。デフォで大盛り無料。おいしい。